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◆ 障子の向こう. ~ short story ~

LEICA M9,  SUMMILUX 35mm ASPH.

LEICA M9, SUMMILUX 35mm ASPH.

ふと、 目が覚めた。 いつのまにか 畳の上で寝ていたようだ。 蒸し暑く 生ぬるい空気がよどんでいる。 もう 薄暗い。 いったい何時だろう。 携帯で確かめようとするが 反応がない。 少しイラつきながらボタンを押していると ボーッと 画像がうかんできた。

獅子舞を舞っている子供 のようだ。 こんな画像保存した記憶ないぞ。 気持ち悪いな。 時間を見るのはあきらめ 携帯をポケットにしまい込む。

外を見ると 見慣れない風景が映る。 どこだ ここは。 外に出てみようかと思ったが、 本能がそれを拒否する。 重いからだを 起こし廊下へ出た。

LEICA M9, SUMMILUX 35mm ASPH.

LEICA M9, SUMMILUX 35mm ASPH.

歩いて行くと、 子供が歌っているような声が聞こえる。 足音がしないよう そっと近づく。

獅子舞を舞っている子供が 歌っている。

LEICA M9, Summilus 35mm ASPH.

LEICA M9, Summilus 35mm ASPH.

♪♪ 今日は お殿様の誕生日。 めでたい めでたい 特別な日。 捕らえ物が降ってくる。 捕らえ物を持ってこい。 早く捕まえ 連れてこい。 きざんで 焼いて 楽しみだ。 骨の髄まで 吸い尽くす ♪♪

捕らえ物って もしかして オレのことか。 ヤバい 早く逃げなくちゃ。

ガタッ、あせって障子に腕が当たってしまった。

『 いたぞ、 捕まえろ。 槍で串刺しにして 連れてこい。 』

LEICA M9, SUMMILUX 35mm ASPH.

LEICA M9, SUMMILUX 35mm ASPH.

出口を探し 必死に逃げるが 足がもつれた。 見ると 足首を子供がつかんでいる。 つかんでいる手は 異様に冷たい。 足をバタつかせるが まったく外れない。

槍を持った 子供が 近づいてくる。 や やめろー。    サクッ ・ ・ ・ ・ 。

 

 

ハッ、 眩しい光に クラっとする。     『夢』 か。

Nikon D3, Nikon Ai AF Zoom-Nikkor 24-85mm F2.8-4D IF

Nikon D3, Nikon Ai AF Zoom-Nikkor 24-85mm F2.8-4D IF

そうだ、 泳ぎ疲れて 浜辺で横になっていたんだ。 額の汗をぬぐい安堵の ため息をつく。

しばらく 波の音を聞きながら 青い空を ボーッと見つめていた。

そうだ 彼女から メールがくるはずだった。 我に返り 携帯を取り出し メールをチェックする。

 

 

 

 

 

獅子舞 携帯

 

◆ 水の底.

LEICA M9, Summilux 35mm f1.4 ASPH.

LEICA M9, Summilux 35mm f1.4 ASPH.

山の中を 迷ってしまったようだ。 もう 丸一日はさまよっている。 食べ物も 水も残り少ない。

そうしているうち 目の前がひらけ 沼にでた。 蒸し暑く 服が肌にまとわりついている。 水浴びでもするか。 鳥の鳴き声さえ聞こえない静寂が広がる。 すぐ脇に古い布の塊のようなものがあったが、気にも留めず 服を脱ぎ捨て 一気に バッシャーンと沼に飛び込んだ。 この真夏でも水は思いのほか冷たい。 長く入っていると凍えそうだ。 1メートルも先にいくと 足は届かない。

立ち泳ぎのように 手足をバタバタさせて 真ん中の方へ移動していく。 ヌルッ 足に何かふれた。 水草も 多く生えているのだろう。 沼の真ん中に 仰向けに浮かんで空を見上げた。 風も音もなく浮遊している。 何だか時間・空間・存在さえ感じなくなってくる。

すると 今度は背中に ヌルッとした感覚が。 水草ぢゃなく 魚だろうか。 少し気持ち悪くなり 水面から水の中を見てみる。 よく見ると 墨汁に灰を混ぜたような水で 中の方はよく見えない。

そろそろ上がるか。 岸の方を向くと 少し先の 黒く沈んだ水の奥に 二つの丸く 金色にギラギラ光る ものを見た。

一瞬 沼がざわついたが また元の 音も風もない 空間に戻った。

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NHKで深海ザメの番組をしていました。 深海の生物は 特殊な環境の影響か、 または普段目にせず見慣れないためか 奇妙な形のものが多く 興味をそそられます。

中には 愛嬌があるサメもいますが、 ほとんどは恐いです。 映像は実際泳いでいるもので、 カメラに喰い付いてきたりしており、 あるサメの場合 襲われると動けなくなるほどの 恐いツラしてました。 僕の中では、 テレビの中で恐いランキング1位でした。 再放送があれば また見てみたい。