◆ あの頃へ.

GR

時には 昔住んでいた場所に行ってみたいと 思うことがあります。

高校までは 広島に住んでいましたが、 その後は 関東で過ごしています。 今は 親も 広島にはいないので、 広島へ行くことは ほとんどありません。

実際遠いので 簡単に行くことは難しいですが、 Googleマップで 2次元で行くことはできます。 それなので Google マップで散歩してみました。

場所によっては 20-30年行っていないのですが、 道は覚えているものですね。 建物は 変わっているものも多いですが、 ところどころに昔のままの建物があり 道しるべになります。

まずは、 小学校に行ってみました。 通っていた学校は すでに移転していて校舎はなくなっていましたが、 体育館がまだ残っていました。 僕が3−4年生の頃、 新しく建て替えられ 赤い屋根に 真っ白い外壁で とても綺麗な自慢の体育館でした。 今はというと、 外壁は黒いまだら模様が全面を覆い ほぼ廃墟です。 校舎の跡は 住宅地になっていました。 記憶の中にある 懐かしい風景は もうありません。 写真でも残っていればと思うのですが、 厚い鉄枠の窓・ 廊下の横の花壇・体育館への細い階段など 何気ないものの写真などあるはずはないでしょうね。

Googleマップで 昔いた場所を散歩していると、 当時そこにいた精神状態になるのか、 懐かしいというだけでない 何か 不安定な感覚も伴ってきます。 なんとなく 若い中学・高校生の思春期の頃は 輝いて・生き生きしていたのだと思い込んでいたりしますが、 よく考えると 将来もどうなるかわからず、 車もなく・お金も自由ではなく かなり抑圧された日々だったのだと思います。 その不安定な当時の感覚が 記憶とともに呼び起こされてきたのではないでしょうか。

散歩画面に没頭し ふと眼を外すと、 一瞬どこにいるのか 何をしているのかピンとこず、 現実を認識した後も 変な感じで ボーっとしてしまいます。 それだけ 過去に戻っているのでしょう。 ある種 タイムマシーンですね。

近年は 刺激的なこともなく、 物欲を動力とし 閉塞感のある退屈な日々を消化している?のですが、 中学生の僕から見ると 今の僕は羨ましく見えるかもしれません。 昔、 思い描いていた幸せと 今思う幸せには差異があることも 気付かされました。

色々考えさせられましたが、 何より いい気分転換になりました。