これまでの FenderのフラッグシップイヤホンFXA7を使用していましたが、 気がつくと その上位機種が出ていました。 それもかなり高額になって!
レビューを探して見ましたが、 あまりありません。 しかも あまり高評価ではありません。 どうしようかと迷いましたが、 Fenderは 現代音楽を作ってきたと言っても過言ではなく、 Fenderのギター・ベースを愛用している僕としては やはり購入しないわけにはいきません。
実際使用してどうかというと、 評価が難しい代物です。
作りは良く 内部はカスタムのように樹脂が充填されているようです。 塗装はカメレオンにしました。 玉虫色で美しく イイです。 製品写真では パステルエメラルドでカワイイ系のように見えますが、 実際はもっと濃く落ち着いた色で カッコいいです。 ケーブルはブラックの方が合うと思いますが 音的に銀線が合うのでしょう。 これまで使っていたFXA7にもリケーブルし 銀線を使っていました。
音ですが、 第一印象は 少し抜けきらない(特にエイジング不足では) おとなし目な音でした。 ボーカルなどに ツヤが乗るともっと気持ちよく聴けそうです。 ノリは、 床を揺らすような低音と 伸びる高音のFXA7の方が 良いと思います。
FXA9は何を目的として作られたのか。 よく聴くと ボーカル・ギター・ベース・ドラム・ベドラなどの楽器それぞれが 実在感のある リアルな音で聞こえます。
一般的には 低音優位な音作りとなるでしょうけど、 一般的にモニターライクと言われる音では ベースやベドラが聞こえにくかったり、 スネアがペチペチした リアルな音ではなかったりします。 そういう意味で これこそ実用性重視のモニター向けの音作りではないでしょうか。
また、 長時間のリスニングや 大きめの音で聴いても疲れにくいです。 一見、 すごくイイ音だなと思うイヤホンは 長時間や大きい音では だんだんクドくなってきたり 疲れてしまいます。
ジャンルは やはりロックとの相性が良いです。 ボーカルものは ツヤや響きが欲しくなります。 付帯音や響きは演出されていないのでしょうね。 これもモニター向きです。 音源は それほどクオリティーが高くなくても アラが大きく出ずに聴けます。 逆に プリアンプをかましたり 下手にグレードアップすると 低音過多になる場合があります。 音源・環境によらず 一定以上のクオリティーで聴かせるイヤホンです。 他のイヤホンに変えてみると 他のイヤホンは 音が薄く 人工的な音に聞こえます。 他機種ではWestone3に近く、 それに低音の厚みを持たせた感じです。
僕的には イヤホンの完成形はWestone3ではないかと思っています。 後のイヤホンは それに付加価値をつけたモノで トータル的な音は Westone3を大きくは超えていないのではないでしょうか。
FXA9は かなり高価格であることを考えると、 普通に音楽を聴いて楽しむのならFXA7の方が 合っているかもしれません。